ツミ一家の観察日記1

2023/7/26

小金井自然観察会 会員 川村宜義 (記) 

共同観察者 : 敬称略  伊藤周、長名優子、松村茂生

 桜の古木の最上段 東京都府中市の某所にソメイヨシノの古木が鎮座しています。

 

2023 年 4 月 20 日、 花を散らして何もない桜の木をふと見上げると、普段見ない野鳥が 2 羽、最上段の枝 からこちらを見下ろしているではありませんか

野鳥の名前は疎いので、早 速、共同観察者の皆さんに報告しました。私はオオタカの幼鳥と思っていましたが、 チョウゲンボウ、ツミ、ハイタカのいずれかの可能性が高いと御意見を頂きました。 最終的に野鳥に詳しい方に判定して頂き、「ツミ」と判明しました。


ここで「ツミ」についてちょっとだけ解説します。(ウィキペディアより抜粋) ツミ (雀鷹)  タカ目タカ科ハイタカ属 

分布 : インドネシア、カンボジア、タイ、大韓民国、台湾、日本など 夏季に中国東部、日本、韓国などで繁殖 冬季は中国南部、東南アジアに南下して越冬  全長 : オス 27cm メス 30cm 

☆ 会の皆様にも報告したかったのですが、情報を公開 すると、野鳥カメラマンが殺到して三脚が乱立し、 施設の運営に支障をきたす事態になる可能性がある ため、共同観察者 3 氏と協議し、隠密で観察を行う こととしました。☆

4 月 23 日、長名さんから「巣もあるよ、エノキの木で営巣中みたい」との報告 を受けました。

ありました。未完成のようですが、ツミの巣です (写真 2)

いやはや、こんな住宅街の 近くで営巣とは。

松村さんから「多磨霊園で幾度か子育てしていたよ」との話を伺いました。


 4 月 25 日、ちょっとピントが 合っていませんが、交尾の瞬間を 捕えました (写真 3)。

 5 月 10 日、巣が完成したようで、オス、メス交代で抱卵に入った様子。 この日からどちらかの親が巣に 入り、じっとして動かないこと が多くなりました (写真 4, 5)。


6 月 14 日

この日のメスは巣の淵に 立って巣を覗き込んでいます。抱卵は終 わって雛が孵ったのでしょうか。残念ながら、巣の中を覗くことはできません (写 真 6)

刺激してしまうと、警戒し、巣を放棄してしまうこともあるようです。ここ はじっと我慢です。